歌手:槇原敬之
作詞:槇原敬之
作曲:槇原敬之
とにかく車に乗って
ちょっとでも遠くへ行こう
こんな気持ちのままじゃ
きっとずっと眠れない
子供の気持ちを
もう全部 解りきれない
両親のさみしそうな声
今日は辛いから
留守電は切っておこう
高速も小さな路地も
この街の地図は覚えてるから
さぁ逃げ出そう だけど一体
どこへ逃げて行けばいいんだろう
今日ずっと抱えてたのが
僕だけにしか解らない痛みなら
誰も気付かない場所に捨てて
何もなかったように
今すぐ笑いたい
ずいぶん見ていなかった
夕焼けみたいな色をして
朝焼けが僕に言う
「ちょっとくらい眠らなきゃ」
もうすぐ車は
大きな橋を渡る
逃げ出した街へ戻るための
「虹の架け橋」皮肉みたいで笑えた
東京が朝もやの中で
なんだか寝ぼけているように見える
さあこの隙に忍び帰ろう
家出から迷い戻る子供のように
今日ずっと抱え続けた
僕だけにしか解らない痛みも
捨てずにこのまま持っていれば
もうすぐ昨日の
痛みに変わるだろうか
見慣れない自転車が駅前に増えた
来る人 帰る人が持ち寄った夢を
この場所で支えられるうちは
僕の郵便番号は1から始まる
今日ずっと抱え続けた
泣きそうなときのあの胸の微熱が
僕の体温になって
いつかだれかのことを
暖める術になる
もうすぐ昨日の痛みになる